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西村秀久(全日本剣道選手権者)に学ぶ人の心を読む能力を伸ばす方法!

僕は中学高校と剣道をやっていました。
今はすっかり竹刀を握ることも無くなって
しまったのですが、

それでも毎年剣道の主要大会である
11月の全日本選手権等の大会の時には
実際に日本武道館に足を運び観戦します。

今日、ふと書店に立ち寄った際に
「剣道日本」
という雑誌を立ち読みしてみた。

その中で、去年の全日本選手権の優勝者である
西村秀久選手
の特集記事が組まれていました。

個人的に西村選手とは同世代だった
ということもあって、
昔から知っている超有名選手でした。

今回その西村選手の記事の中で、
「相手の心を読む技術」
について書かれていて、非常に多くの学びがありました。


長いスランプの中で

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西村選手は少年時代から常に全国でも有名で、
常に世代のトップとして活躍してきた名剣士です。

名門である筑波大学を卒業されてから、
現在は熊本県警の機動隊に所属されており、

機動隊としての日々の業務をこなしながら
剣の道を磨くという非常に多忙な日々を
お過ごしのようです。

去年日本武道館にて開催された
世界剣道選手権。

4年に一度のこの大会に西村選手は
個人戦の選手として出場。

3位という成績を残されました。

準決勝で惜しくも同じく日本代表の
当時大学4年の竹ノ内選手に惜敗
しましたが、世界3位は立派でした。

その中で11月に開催された全日本選手権。
本人は2回目の出場でしたが、非常に力強い
戦いぶりで一気に頂点まで駆け上がりました。

同世代として非常に嬉しかったのですが、
本人は県警に入ってから全く勝てないスランプ
の時期を過ごされていたらしいです。

西村選手の前の年に優勝したのは前述の
竹ノ内選手でした。
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大学3年生での史上最年少での全日本優勝ということで、
かなり注目を集め、それと同時に西村選手の下の世代が
どんどん活気づいてきていたようです。

西村選手自身学生時代もトップ剣士として
有名だったものの、卒業後はレベルの高い
警察剣道の中であまり勝てなくなり、

焦りを感じていたらしいです。

剣道の特練員とは言え、他の県警よりも多くの
業務をこなさないといけないらしく、

練習時間も思うように取れない日々が続き、
それが試合の結果に反映され、なかなか勝てず
もどかしい日々を過ごされていたようです。

「このままでは忘れ去られてしまう」

本人の中で相当な焦りがあったのでしょう。

そんな中で覚醒するポイントはいくつかあった
みたいなんですが、その中の1つとして印象
深かったことが、

相手の心を読む訓練を日頃から行っていた

ということでした。

相手の心を読む技術とは?

剣道の試合で相手から一本を取るためには
ただ闇雲に行けば良いというものではありません。

相手があっての剣道なので、相手がどういうことを
考えているのかを察する力が必要になります。

その中で、

なぜあそこであの技を打ってきたのか?
なぜあそこでああいう風に防御したのか?
あの場面ではどういうことを考えていたのか?

等の事を理解して初めて対処する方法を
考えることが出来ます。

ただ、

こういう力って一朝一夕では
身につくものではありません。

稽古中だけやろうとしても、
唯でさえ他の県警のライバル達に比べて
練習量の少ない自分がやれることはたかが知れています。

そこで彼は普段の生活の中で例えば友人と
話す時とかにも

「あの時はこういう理由でこうやったの?」

という感じで予め相手の行動について
その理由を自分なりに推測し、それを
相手に聞いて答え合わせをする

ということを習慣化させていたらしいです。

元々西村選手は「ムードメーカー」と言われる
ほどに場の空気を読み、明るい雰囲気にする
能力が高いらしいのですが、

こういう能力も「場の空気を読む能力」と
言えると思います。

その結果としてかなり高い精度で試合中に
相手の思考や感情を読むことが出来るようになり、
試合を有利に進めるようになったのではと
考えられます。

「心を読む技術」はビジネスにも応用できる!

今回強く感じたのは、この西村選手の「心を読む技術」は
ビジネスの世界でも活かせるなと思いました。

例えば

何か商品やサービスを作ったり、
セールスをする場合、

最も重要なことは、

「相手を理解すること」

だと思います。

優れた商品を開発するのもどれだけ消費者の
ニーズや感情を理解出来たかが勝負だと思いますし、

セールスの場合なんかも相手の感情の流れを
的確に理解する能力が必要ですよね。

そして人は理解をされることにより、
その相手を信頼し、安心をします。

「あ、この人は私のことを分かってくれている」

と感じるわけですね。

これってものすごい貴重な能力で、そもそも
日本人には「褒める文化」があまりありません。

遅刻をしたらすぐに怒られるけど、
時間通りに来たからって褒められることは
ありませんよね?

私は日本人は「人の欠点を指摘する」という
減点方式のハードルがものすごく低くて、
些細な事にも注意したくなりますが、

人の普段行っている褒めるべきことを、
「当然のこと」と捉えてあまり褒めない、

「褒める」というハードルがものすごく高い
ということが言えると思うんですね。

だからこそ普段日本人は褒められること、
理解されることがあまり実感として無いから、

「理解」される事によって、
ものすごく安心するんだと思います。

この「心を読む技術」が身につけばどうなる?

では、この「心を読む」という能力が上がることで
どのようなことを得られるようになるのか。

例えば、

相手が求めているものに気づきやすくなる
というのは考えられますね。

会話の中で相手の意図していることを
正確に読み取る力であるとか、

相談をされた時にどう言えば相手が喜ぶか
こういうことを察する能力も高くなります。

その結果として相手に信頼してもらえ、
濃い人間関係を作ることも出来るでしょう。

もちろん実際に仕事をされている方であるとか、
なんらかのスポーツをされている方も、

相手がいる以上、それを理解するということは
かなり大きなアドバンテージとなると思います。

西村選手の場合ですと、試合中に相手の心の動きを
敏感に察知する能力が上がったかも知れませんし、

所属するチームの空気を敏感に察知し、
リーダーとしてチームを牽引することにも
役立っているかも知れませんね。

普段からできること!

ではこの「心を読む技術」を普段から実践するには
どういうことに意識すればいいでしょうか?

まずは西村選手が実践されているように、
例えば友人といる時に友人の行動や発言に対して、

「ここはこういう風に考えた?」

という感じで自分なりの解釈や考えを
相手に聞いたりするっていうのは訓練として
良いのではないかなと思います。

まぁ普段の人間関係の中では、
非言語(敢えて言葉にしない)でのコミュニケーション
も多くありますので、慣れない内は難しいかも
知れません。

ただ、この非言語の部分を敢えて言語化することで、
相手の中に隠れた意図とかを汲み取る訓練になる
のではと思いました。

もう一つの訓練方法としては、

勝手に相手の背景を考えてみる

ということです。

結局相手の心を読むというのは、
相手を「理解する」というところにも
繋がると思います。

先ほどの例では友人に協力してもらって
答え合わせをしながらやる訓練でしたが、
一人でもできる方法があります。

例えば電車に乗っている時に向かいの席に
座っている人の人生を勝手にイメージし、

どういう少年時代を過ごし、
どういう学生時代を過ごし、
今どういう生活をしているのか?

そしてこれからどういうふうに人生を
歩んでいくのか?

こういうことをいちいち妄想をするわけです。
友人ではないですので答え合わせはできませんが、
結局相手を理解するというのは、

「相手に意識を向ける」

ということがどれだけ出来るかだと思います。

そういう意味では電車の向かいの席の人、
レジ打ちで並んでいる時

と言った感じで相手のことに意識を巡らせるのも
非常に有効な方法ではないかなと思いましたね。

今後電車に乗る度にこのようなことを
習慣化させていこうと思います。

また何か進展がありましたらご報告致します。